置くだけで会計を算出、日本独自のAIレジ「Bakery Scan」がつくる購買体験の未来

2017.12.01

テクノロジー

郊外の小さなパン屋を中心に導入が進みつつある「AIレジ」が、小売・飲食業界で静かに話題を集めている。株式会社ブレインが開発・提供する「Bakery Scan(ベーカリースキャン)」は、スタッフによる金額入力操作なしで、レジへ持っていったパンの合計料金を算出するシステム。一つひとつに個体差があるパンをどのように見分けているのか。パン屋のみならず、他業界への進出も見据える同サービスの狙いと展望を伝える。

Bakery Scanとは?

小さな「街のパン屋」のレジ前に設置された見慣れない機械。トレース台の脇に小さな電灯が添えられたようなデザインのそれは、近い将来、“常識”になるかもしれない可能性を秘めている。株式会社ブレインが開発・提供する「Bakery Scan
ベーカリースキャン)」は、レジ前の専用機器にパンを乗せるだけで合計金額を算出してくれる、世界初のシステムだ。一瞬で金額が出てくるため、会計時間の短縮につながるメリットがあるほか、新人のアルバイトなど、お店のメニューと価格を覚えていないスタッフが対応する場合でも正確かつスピーディな会計が可能になる。

ベーカリースキャンの仕組み

レジで“手打ち”することなく商品を読み取る方法としては、バーコードやICタグといったツールを使うのが一般的だが、パンにそれらを貼付したり埋め込んだりすることはできそうにない。そこでブレイン社が目をつけたのが「画像認識技術」だ。件の専用機器によってパンの種類を画像で認識しようというのである。

パンの個体差も識別

大きな問題として立ちはだかったのが、パンの「個体差」だ。印刷したパッケージや機械で組み立てた製品などとは違い、一つひとつ手作りされる街のパン屋のパンは、同じ商品であってもまったく同じ形のものはなく、すべてが微妙に異なった形状をしている。そればかりか、別の商品でも見た目が似ている商品も少なくない。そこで考え出されたのが、パンごとの「特微量」をスコア化して誤差を認識させる方法だ。複数の同一商品の画像を読み込ませることで特徴を覚えさせる。数を重ねるほど、精度が高まっていく仕組みである。

すでに100店舗以上で採用


「ベーカリースキャン」が初めて導入されたのは2012年。東京・JR西国分寺駅にオープンしたベーカリー「ドンク」で採用された。以来、口コミなどで少しずつ話題が広がり、2017年現在では、関西を中心に100店舗以上、合計200台近くが稼働している。「ベーカリースキャン」の導入により、入ったばかりの新人スタッフでも問題なくレジ対応が可能になる。慢性的な人手不足が課題となっている飲食業界の新たなソリューションとなるかもしれない。

早くも進む次の展開


ブレインでは、「ベーカリースキャン」の技術をもとに、「AI-Scan」という基幹技術を確立。パン屋以外の業界にも進出しようとしている。画像認識POSシステムとして、早くも導入が進んでいるのが神社だ。御札などの売り物にバーコードやICタグなどが付けられない点ではパンと共通で親和性が高く、さらにこちらはパンと違って個体差がない。「AI-Scan」は、これらの他に小売店や薬局などでさらなる活躍が期待されている。

スキル不要の時代が来る……?

画像認識で会計をしてしまう「ベーカリースキャン」は、レジの効率を高め、作業を容易にする。人材難の問題も解決に向かわせてくれるかもしれない。一方で、雇用の減少を憂う声も出てくるだろう。しかしブレインでは、「ベーカリースキャン」は人の介在が必要、としている。なぜなら、画像認識は完璧ではないからだ。パン同士が重なるなどすれば誤りも出てきてしまう。そんなときはやはりスタッフの「手」が必要になる。こうしたサービスの肝は、人間が行っていた作業を楽にすることだけではないはずだ。その先に生まれる新しい取り組みに期待が集まる。

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