テイクアウトは対象でイートインは対象外?飲食店経営者が知っておくべき軽減税率の基本

2017.10.31

運営ノウハウ

2019年10月、消費税の8%から10%への増税に伴って実施される軽減税率制度は外食産業における一大ニュースです。お店によっては売上や来客数を大きく左右するかもしれないこの制度の基礎知識を、今回はご紹介していきます。

軽減税率とは?

平成31年(2019年)10月からの実施が決まっている「軽減税率制度」とは、特定の品目に対して課税率を低く定める制度のことを指します。消費税の増税に伴い消費者の負担が増加することになるため、低所得者への負担を抑えるべく制定されたものです。対象となる品目は、消費税が10%に増税されたあとも8%の税率となります。

軽減税率の対象となるものは?

対象となるものは、大きく2つ。ひとつは新聞(定期購読で週2回以上発行されるもの)、もうひとつが飲食料品です。このうち飲食料品は、対象とならないものも含まれるため、とくに飲食・小売業に従事ししている方は、その線引きを正しく理解しておく必要があります。

軽減税率の対象とならない飲食料品

飲食料品のうち、「酒類」、「外食」、「ケータリング・出張料理」、食品とその他のものが一緒になった「一体商品(一体資産)」については、軽減税率の対象外となり、通常の10%の消費税が課税されます。

対象外となるものの“線引き”を把握しておこう

上記の中でとくに対象かそうでないかの“線引き”が難しいと言われているのが「外食」と「一体商品」です。

「外食」の線引きとは

軽減税率の関連でよく取り沙汰されるのが、「加工食品」と「外食」の線引きです。加工食品には、惣菜パンや弁当も含まれ、「わかりにくい」と言われることがあるのです。政府では、この線引きについて、以下のように定義付けています。

軽減税率制度の適用対象外となる「外食」等は、以下のもの。
1.①事業者が顧客に飲食させようと考えている飲食設備(テーブル、椅子、カウンター等)のある場所において
(場所要件)、②顧客に飲食させるサービス(サービス要件)(持帰りのための容器に入れ、又は包装を施して
行う飲食料品の譲渡は含まない)(「外食」)
2.顧客が指定した場所で、顧客に飲食させるサービス(「ケータリング・出張料理等」)。
ただし、有料老人ホームでの飲食料品の提供や学校給食等は、生活を営む場所において他の形態で食事をと
ることが困難と考えられることから、「ケータリング・出張料理等」から除外する。

軽減税率で高まるテイクアウト需要

飲食店や小売店の経営者にとって重要なのが1の項目。その場で飲食することを目的に提供する「イートイン」は対象外、持ち帰って食べてもらうために包装して提供する「テイクアウト」は対象になるということ。客からすれば、同じものでもテイクアウトにするだけで税率が少なく済むため、軽減税率の実施後はテイクアウトの需要が高まることが予想されています。

まだハッキリと決まっていない部分も

線引きについて解説しましたが、実はまだハッキリと決まっていない部分もあります。一般的な飲食店や小売店ではあまり関係はないかもしれませんが、たとえば飛行機の機内食や新幹線のワゴンサービスは「外食」に当たるのか、「テイクアウト」なのかなどはまだ検討段階。ほかにもグレーな部分はあるため、実施までその線引きには注視していく必要があります。

「一体商品」の線引きとは

一体商品には、おもちゃ付きの菓子類や、カップ・ソーサーなどが付いたコーヒーギフトなど、軽減税率の対象商品とそうでないものが一緒になって販売されるもののことを指します。このような場合は、原則として軽減税率の対象外となりますが、税抜価格が1万円以下で、かつ食品に該当する価格の割合が3分の2以上の場合は軽減税率の対象となります。

飲食・小売関係者ならしっかり把握しておくべき

飲食店であれば、提供方法によって税率が変わり、小売店であれば、売るものによって税率が変わる軽減税率制度。経営者はもちろん、これらの業務に従事する方は最低限内容を把握しておく必要があるでしょう。

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